鎌倉移住と観光のリアル2026|地価高騰と住みやすさの真相を暴く

鎌倉移住と観光のリアル2026|地価高騰と住みやすさの真相を暴く

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鎌倉の未来図を理解する上で、市民の間で最も議論が白熱しているのが鎌倉市役所の本庁舎移転理由です。現在の御成町にある本庁舎は、昭和44年の建設から半世紀以上が経過し、建物の著しい老朽化と耐震性能の不足が深刻化していました。

さらに決定的な要因となったのが「防災拠点としての脆弱性」です。現庁舎は由比ヶ浜海岸から約1キロメートルという立地にあり、大規模地震時の津波浸水想定や液状化リスクが指摘されていました。大規模災害時に災害対策本部が機能不全に陥るリスクを回避するため、内陸部の旧国鉄清算事業団跡地(深沢地区)へ行政機能を移転し、スマートシティの核として再構築する計画が進められています。

これと密接に連動するのが、鎌倉市の津波ハザードマップに示された現実です。相模トラフ巨大地震を想定した神奈川県の被害想定では、由比ヶ浜や材木座海岸一帯において、地震発生から最短十数分で巨大津波が到達すると試算されています。沿岸部の主要道路は海抜数メートルの低地を通過しており、観光客や住民の迅速な高台避難路の確保、津波避難ビルの指定拡充が急務となっています。

歴史的な街並みの魅力に目を奪われがちですが、不動産の選定においては「海抜」「避難ルート」「土砂災害警戒区域(谷戸の崖地)」の三要素をハザードマップで照合する作業が絶対に欠かせません。

田中 結衣
著者

田中 結衣

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。