生殖様式の相違も両者の命運を分ける巨大なファクターだ。メダカは水草に卵を産み付ける「卵生」だが、カダヤシは母胎内で卵を孵化させて稚魚を直接産み落とす「胎生(卵胎生)」をとる。この差が自然界での生存率に絶望的な開きを生み出している。
カダヤシの稚魚は産み落とされた瞬間から俊敏に泳ぎ回り、天敵から逃れる能力を備える。水質の悪化や低酸素環境、高水温に対する耐性もメダカより遥かに高い。さらにカダヤシは攻撃性が非常に強く、ニホンメダカのヒレを執拗にかじったり、生まれたばかりのメダカの仔魚を捕食したりする。水域を共有した瞬間、在来種であるメダカは瞬く間に駆逐されてしまうのだ。