調味料のさしすせそを入れる順番の科学|失敗しない酒とみりんの極意

調味料のさしすせそを入れる順番の科学|失敗しない酒とみりんの極意

調味料のさしすせそを入れる順番の科学|失敗しない酒とみりんの極意に関する最新の話題を丁寧に解説いたします。

初心者が最も混乱するのが、「さしすせそ」の文字列に存在しない「酒」と「みりん」の存在です。実は、プロの厨房において調味料 さしすせそ 酒 みりん タイミングは厳密に定められています。

結論から言うと、清酒は「さ(砂糖)」よりも前、または同時に投入するのが鉄則です。酒に含まれるエタノールは分子量が約46と極めて小さく、食材の組織をほぐして柔らかくする働きを持っています。さらに、加熱によってアルコールが蒸発する際、魚や肉のトリメチルアミンなどの生臭み成分を抱き込んで一緒に空気中へ逃げていく「共沸効果」を発揮します。この下地を作った上で砂糖を加えることで、甘みが驚くほど均一に染み渡ります。

一方、注意が必要なのが「みりん」です。みりんには本みりんとみりん風調味料があり、この2つは全く異なる性質を持っています。

  • 本みりん(アルコール度数約14%):アルコールと糖分(ブドウ糖など)の両方を含みます。糖化された複合糖類がタンパク質を凝固させ、煮崩れを防ぐ効果があります。そのため、身が崩れやすい煮魚などでは「酒と砂糖の直後」に投入します。
  • みりん風調味料(アルコール度数1%未満):水あめなどの糖類に酸味料等を加えたもので、アルコールの効果(臭み消しや組織の引き締め)はありません。加熱しすぎると焦げ付きやすいため、「仕上げの照り出し」として火を止める直前に入れるのが正解です。

名料理人たちが口を揃えて「煮崩れを防ぎたいなら本みりんを早めに、素材を柔らかく煮含めたいなら本みりんは後半に回す」と語る背景には、糖とアルコールが食材のタンパク質に与える作用の深遠なコントロールが存在します。

佐々木 一輝
著者

佐々木 一輝

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。