愛媛の歴史を語る上で欠かせないのが、この地に刻まれた強烈な個性の軌跡だ。宇和島藩の初代藩主である伊達秀宗ゆかりの甲冑や書状のコーナーでは、仙台伊達家から遠く離れた四国の地で独自の藩政を築き上げた武将の苦悩と決断が生々しく浮かび上がる。
一方、近代のコーナーでは松山が生んだ俳人・正岡子規の肉筆原稿や書簡が静かに来館者を迎える。病床に伏しながらも日本語の表現を刷新し続けた子規の執念。戦国武将の気概から近代文学の黎明期まで、時代を切り拓いた先人たちの鼓動が、展示ガラスの向こう側から確かに伝わってくる。