創設から四半世紀以上が経過したメフィスト賞は、2020年代に入り大きな変革を遂げました。2021年からは会員制読者クラブ「メフィストリーダーズクラブ(MLC)」を通じた通年応募・読者審査の仕組みを取り入れ、編集部員だけでなく熱心な読者会員の声を反映する選考プロセスへとアップデートされています。
新体制への移行期前後にも、現役弁護士としてリーガルミステリに旋風を巻き起こし映画化された五十嵐律人『法廷遊戯』(第62回)や、タイムトラベルと論理的矛盾を鮮烈に融合させた潮谷験『時空犯』(第63回)など、新世代の旗手が続々と誕生しました。
デジタル応募への移行とオープンな選考環境が整った現在も、根底にある「ジャンル不問の圧倒的な面白さ」を追求する姿勢は揺らいでいません。次なるベストセラー作家をいち早く目撃できる現場として、メフィスト賞は今なお熱い視線を集めています。