京本政樹は1959年1月21日生まれ、大阪府の出身です。学生時代から類まれな容姿で周囲の目を引いていましたが、本人はもともと裏方志向や音楽への情熱が強く、必ずしも最初から俳優を強く志していたわけではありませんでした。多摩美術大学在学中にスカウトやオーディションを契機として芸能界入りを果たし、1979年に名匠・山田太一が脚本を手掛けたNHK土曜ドラマ『男たちの旅路』(第4部)で本格的なドラマデビューを飾ります。
当時のテレビ関係者が「カメラのファインダー越しに見ても発光しているような透明感があった」と回想するように、デビュー当時の京本政樹が放っていたオーラは異質でした。彫刻のように整った鼻筋、涼しげでありながら情熱を秘めた瞳、滑らかなフェイスラインは、昭和の濃い男らしさが主流だった銀幕界に強烈なカウンターカルチャーとして受け入れられたのです。
当時の特番インタビューや手記において本人は「最初は自分の顔立ちが中性的であることがコンプレックスでもあった」と率直に告白しています。しかし、その唯一無二のビジュアルを自らの武器へと昇華させたことで、瞬く間にトップスターへの階段を駆け上がることになりました。