2015年1月、事態は突如として臨界点を迎えた。三船が長女を連れて大阪へ移住し、離婚と長女の親権を求めて東京家裁に提訴していたことが発覚する。週刊誌やワイドショーは連日、彼女が主張する「外出制限」や「暴言」といったモラルハラスメントの実態をセンセーショナルに報じ立てた。
一方の高橋は記者会見を開き、モラハラを真っ向から否定。「理由がわからない」「話し合いたい」と涙ながらに訴え、両者の主張は完全に平行線をたどった。この泥沼の法廷闘争は、当時の日本の芸能界だけでなく、日本の「家族法・離婚訴訟」の現場にも大きな一石を投じることになる。目に見える暴力だけでなく、精神的束縛をいかに立証するかという問題、そして裁判が長期化する中で子どもの生活拠点をどう保全するかという親権争いの難しさが、白日の下に晒されたのだ。