関係者が口を揃えるのは、互いの仕事に対する干渉のなさ、そして絶妙なサポートだ。あるテレビドラマの撮影現場で、田辺誠一が難役に挑んでいた際、現場スタッフに大塚寧々からの細やかな差し入れがさりげなく届いていたという逸話がある。そこには「妻」としての過度な主張はなく、ただ同業者としての深い理解と気遣いが込められていた。
また、台本の読み合わせを家で一緒に行うのかという問いに対し、二人は「あえて深くは踏み込まない」と語る。それぞれの役作りを信頼しているからこそ、家は仕事の緊張を解くための絶対的なシェルターでなければならない。この心地よい距離感こそが、長年にわたり円満な関係を維持し続ける秘訣なのだろう。