五大堂の内部には、慈覚大師円仁の手によると伝わる秘仏 五大明王像が大切に安置されている。この仏像は普段は厳重に閉ざされた帳の奥にあり、その姿を一般に現すのは33年に一度という特別な開帳の機会に限られている。次回の開帳に寄せる人々の期待は非常に大きく、歴史的瞬間を待望する声は絶えない。
海風や潮気に日常的に晒される過酷な環境にありながら、建造物や仏像が美しさを保ち続けているのは、長年にわたる手厚い保護があってこそだ。文化庁をはじめとする関係機関や地元関係者による定期的な修繕と環境保全の取り組みによって、この貴重な文化遺産は未来の世代へと確実に手渡されている。