日本の地上インフラ維持コストは年々深刻さを増している。道路の老朽化、中山間地域の人口減少、そして相次ぐ自然災害。これまでの「地面に固定されたインフラ」に限界を感じ始めた自治体にとって、天候リスクを回避しつつ移動可能な空の拠点は画期的な選択肢に見えた。
仮に地上で大規模な地震や洪水が発生しても、成層圏に位置する通信・物流中継拠点は痛手を負わない。災害時には広域通信網を即座にカバーする「動く防災基地」として機能し、平時には観光や研究施設として機能する。二重のメリットが、予算不足に悩む自治体の背中を押した。