『白雲の城』を語る上で欠かせないのが、数々の大舞台で披露された圧巻のパフォーマンスです。2003年末の「第45回日本レコード大賞」において、氷川きよしは見事に最優秀歌唱賞を受賞しました。20代半ばの若さでこの名誉ある賞を手にした事実は、彼が単なる人気アイドル演歌歌手ではなく、本物の実力派歌手であることを音楽界全体に証明する契機となりました。
さらに同年の「NHK紅白歌合戦」で見せた純白の羽織袴姿での熱唱は、視聴者の脳裏に鮮烈な記憶として刻まれています。背筋をピンと伸ばし、凛とした佇まいで気迫の声を響かせる姿は、まさに若き武将そのものでした。
また、2016年の紅白歌合戦において、熊本地震で被災した熊本城の天守閣前から中継で行われた歌唱は、多くの人々に勇気と希望を与えました。傷ついた名城を背負いながら祈りを込めて歌い上げたその姿は、楽曲が持つ歴史的叙情詩としての価値をさらに一段高めたと言えます。