漫才の第一線で活躍する「中川家」の中川家剛も、激しいパニック障害に苛まれた経験を持つひとりだ。デビュー間もない時期、テレビ番組の生放送中や移動の電車内で突然のパニック発作に見舞われ、一時は舞台に立つことすらままならない状態に陥った。
そんな彼を支えたのは、相方である弟の礼二をはじめとする周囲の芸人仲間や関係者の理解だった。「無理に治さなくてもいい」「調子が悪ければ休めばいい」という温かい環境が、徐々に彼の心の緊張を解きほぐしていった。エンターテインメント業界におけるメンタルヘルスへの理解がまだ十分でなかった時代に、病を公表して復帰を果たした彼の足跡は、後の世代にとっても大きな希望となっている。