昭和23年前後、引き揚げ者や露店商が集まり、わずか数軒の露店から始まったのが三角市場の原点だ。土地と屋根の形が三角形であることからその名がついたという説が広く知られている。急な坂道に身を寄せるようにして建てられた店舗は、独特の勾配を持ち、歩くだけでも探検気分を味わえる。
築何十年もの歴史を感じさせる柱や天井、そして所狭しと張られた手書きのメニュー札。2026年の今、洗練された商業施設が全国に増える一方で、この泥臭くも圧倒的な人間味溢れる雰囲気が、世界中の旅行者を惹きつけて止まない。売り手と買い手が直接言葉を交わし、値引き交渉やおすすめの食べ方を教わる会話の掛け合いこそ、三角市場の真骨頂と言える。