『スワロウテイル』江口洋介の怪演|リョウ・リャンキの衝撃と役作り裏話

『スワロウテイル』江口洋介の怪演|リョウ・リャンキの衝撃と役作り裏話

『スワロウテイル』江口洋介の怪演|リョウ・リャンキの衝撃と役作り裏話の見逃せないポイントを一挙に解説しました。

リョウ・リャンキを演じるにあたり、最大の障壁となったのが膨大な中国語セリフでした。本作では日本語、英語、中国語(北京語・広東語・上海語)が入り乱れる無国籍な言語空間が構築されており、江口洋介は劇中の主要なやりとりの多くをネイティブレベルの中国語で演じきる必要がありました。

当時の制作関係者の証言によると、江口は撮影の数か月前から専属の中国語指導者をつけ、カセットテープに吹き込まれたネイティブの発音を移動中や就寝前も聴き続け、音読を繰り返しました。単なる暗記にとどまらず、裏社会で生きる男特有の低くドスの利いた抑揚、スラングのニュアンスまで完璧に体得したと伝えられています。

さらにビジュアル面でも徹底した変革を行いました。トレードマークだった長髪をバッサリと切り落とし、鋭角的な短髪と無駄な肉のない引き締まった体躯を作り上げ、歩き方ひとつにまで殺気を宿らせました。撮影現場でモニターを覗き込んだ岩井俊二監督が「江口くんの眼差しには本物の裏社会の人間が持つ冷たさと哀しみが宿っている」と絶賛したというエピソードは、ファンの間でも伝説的な裏話として語り継がれています。

阿部 裕樹
著者

阿部 裕樹

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。