ネット上のQ&Aサイトや掲示板では、台湾リスに関して極めて危険な誤解や法律違反を助長する言説が平然と出回っています。その代表的な誤認を正し、現行法における厳格なルールを確認しておく必要があります。
誤解1:「弱っている個体を保護してペットとして飼育してもよい」
これは明確な法律違反(犯罪)です。特定外来生物法第4条により、特定外来生物の生体の飼育、栽培、保管、運搬は原則として全面的に禁止されています。「可愛そうだから家屋内で保護した」「懐いたのでそのまま飼うことにした」という個人的な事情は一切通用しません。無許可で飼育・運搬した場合、個人の場合は最高で3年以下の拘禁刑もしくは300万円以下の罰金、法人の場合は最高1億円の罰金という非常に重い刑事罰が科されます。
誤解2:「庭の家庭菜園を荒らされたので、自分で罠を買って山奥へ逃がした」
良かれと思って行われるこの「生きたまま捕獲して別の場所へ逃がす(放獣)」行為も、外来生物法で厳禁されている「野外への放出・遺棄」に該当し、同様に懲役や罰金の対象となります。生息域を人為的に拡大させる行為は、生態系破壊への直接加担と見なされるためです。
誤解3:「害獣なのだから誰でも自由に罠を仕掛けて駆除してよい」
鳥獣保護管理法および外来生物法の規定により、野生鳥獣の捕獲には原則として自治体への有害鳥獣捕獲申請と許可が必要です。たとえ自宅の敷地内であっても、無届けで捕獲箱(カゴ罠)を設置することはできません。正規の駆除を行う場合の手順は以下の通り厳格に定められています。
まず居住地の市役所(鎌倉市の場合は環境保全課やみどり保全課など)の窓口で被害相談を行い、所定の申請書を提出して捕獲許可証の交付を受けます。その後、自治体から無償貸与される専用の捕獲器(カゴ罠)を敷地内に設置し、ピーナッツやリンゴなどを誘引餌としてセットします。捕獲に成功した際は、決して生きたまま持ち運んだりせず、速やかに市が委託する専門業者や回収担当部署へ連絡し、合法的に引き渡す手順を遵守しなければなりません。