医薬品開発の頓挫後、同社が社運を賭けて注力しているのが、網膜に特殊な光刺激を与えることで眼軸長(眼球の奥行き)の伸長を抑制し、近視の進行を遅らせるとされる独自デバイス「クボタメガネ(Kubota Glass)」です。ネット上でもクボタメガネの効果と評判は最大の関心事となっています。
医学的アプローチ自体は非常に先駆的です。小児を中心に世界的なパンデミックとも言われる近視問題に対し、外科的手術や点眼薬ではなく「メガネを一定時間かけるだけ」という非侵襲的な手法は、コンセプト段階では極めて高い評価を獲得しました。アメリカや台湾、日本国内の提携眼科クリニックで限定販売や実証実験が行われ、一部の利用者からは「手軽に装着できる」「子供の近視進行予防として期待している」という肯定的な声が寄せられています。
一方で、実際の市場浸透というビジネスの観点からは厳しい現実に直面しています。日本国内における販売価格は約70万円(税抜)という超高額設定であり、保険適用外の自由診療・自己負担領域であるため、一般の親世代が容易に手を出せる価格帯ではありません。さらに、近視治療や治験の最新情報を精査しても、各国の厳格な薬事承認(FDA認可や日本国内での医療機器製造販売承認)を獲得し、医療保険制度に組み込まれるまでには、膨大な臨床データと年月が必要です。掲示板では「技術は素晴らしいが、売上高として決算書に反映される規模が小さすぎる」という冷静な指摘が目立ち始めています。