島原を訪れたなら、豊かな湧水と歴史的背景から生まれた独自の食文化を体験しない手はありません。ランチの筆頭候補となるのが、島原名物「具雑煮(ぐぞうに)」発祥の店として名高い老舗です。具雑煮姫松屋評判の理由は、上品な出汁と具材の圧倒的な調和にあります。島原城の目の前に本店を構える同店では、寛政5年(1793年)の創業以来受け継がれてきた伝統の味を提供しています。
島原の乱で原城に籠城した一揆軍が、山野の餅や魚介を蓄えて雑煮を炊いたことが起源とされるこの料理。土鍋でグツグツと運ばれてくる一杯には、丸餅をはじめ、地鶏、穴子、ごぼう、椎茸、高野豆腐、白菜など13種類以上もの山海の幸が贅沢に盛り込まれています。カツオ節と昆布をベースにした澄んだ出汁に素材の旨味が溶け込み、最後の一滴まで飲み干したくなる奥深い味わいです。
散策の合間のティータイムには、名水が生んだ素朴で上品な伝統甘味を堪能しましょう。島原名物かんざらし人気店として真っ先に名前が挙がるのが、湧水池のほとりに佇む「銀水」です。大正初期創業の歴史ある茶房を復元した店舗で、白玉粉を湧水で練り上げた小さく丸い団子に、特製の蜜をかけた「かんざらし」を提供しています。冷涼な湧水でキュッと冷やされた白玉のもちもちとした食感と、砂糖や蜂蜜、練乳などをブレンドした秘伝の蜜の優しい甘さは、散策で疲れた体を心地よく潤してくれます。近年ではモダンな空間で創作かんざらしを提供するカフェも増えており、食べ比べを楽しむのもおすすめです。