2009年の春、視聴者に最も大きな衝撃を与えたのが、2000年4月から約9年間にわたって放送された大人気人形劇『ぐ〜チョコランタン』(スプー、アネム、ズズ、ジャコビ)の終了でした。そして2009年3月30日、第11作目となる『モノランモノラン』(ライゴー、スイリン、プゥート)が華々しくスタートを切りました。
長年愛されたスプーたちからの交代に踏み切った背景には、放送業界全体の地上デジタルハイビジョン化に伴う画面比率(4:3から16:9へ)の変更や、キャラクター造形・色彩設計をデジタル高精細画面に最適化させるという制作技術上の必然性がありました。また、10年近く同じキャラクターが続いたことによるマンネリを打破し、新しい世代の子どもたちへ自然環境や天候・エコをテーマにした物語を届けたいという制作陣の強い熱意があったと伝えられています。
しかし、『モノランモノラン』は意欲的な設定やCG技術の融合を試みたものの、わずか2年(2011年3月終了)で幕を閉じることになります。これは歴代人形劇の中でも極めて異例の短命記録でした。当時の現場関係者の証言や視聴者動向を検証すると、雷神・水神・風神の孫という高度なファンタジー世界観が低年齢層にはやや難解であったことや、四角い特徴的なキャラクター造形に対する親世代の戸惑いなど、複数の構造的要因が重なった結果であったことが浮き彫りになっています。