多くのファンに惜しまれながら土俵を去った徳勝丈ですが、引退を決断した最大の要因は度重なる下半身の怪我と筋力・体力の限界でした。現役後半は特に左膝の古傷に苦しみ、本来の力強い踏み込みや前に出る圧力が影を潜める取組が増えていました。
2020年の劇的な幕内最高優勝以降、番付の上位陣と対戦する機会が増えたことで身体にかかる負担は一気に激増しました。その後、十両へ陥落し、さらに幕下への降下が見込まれる状況に直面した際、徳勝丈は「相撲を取り切った。これ以上は自分の納得いく相撲が取れない」と判断し、2023年9月場所(秋場所)中に現役引退届を提出しました。
記者会見では「悔いはまったくありません。思い残すことなくやり切れた相撲人生でした」と清々しい表情で語っており、ボロボロになるまで土俵に立ち続けた男の潔い引き際は、多くの相撲関係者やファンから称賛を集めました。