舞台ファンの間で2人が「奇跡の組み合わせ」と称賛される背景には、日本の演劇界における2大巨頭の出自が関係しています。東京藝術大学音楽学部を卒業し劇団四季のトップ男優として数々の名作で主役を務めた石丸幹二と、宝塚歌劇団で12年3ヶ月にわたりトップ娘役を務め「レジェンド」と呼ばれる花總まり。この劇団四季と宝塚トップスターの夢の共演という看板だけでも、演劇ファンにとっては極上の輝きを放ちます。
2人の共演歴において金字塔となったのが、2013年に日本初演を迎えたミュージカル『モンテ・クリスト伯』です。石丸幹二が演じる無実の罪で投獄されたエドモン・ダンテスと、花總まりが演じるその婚約者メルセデス。過酷な運命に翻弄されながらも魂の底で求め合う男女の姿を、圧倒的な歌唱力と繊細な演技で紡ぎ出しました。2014年の『レディ・ベス』でも、石丸が家庭教師ロジャー・アスカム役、花總が若き日のエリザベート1世役を演じ、崇高な信頼関係を見事に舞台上で体現しています。
また、日本ミュージカルの最高峰『エリザベート』において、花總まりはタイトルロールを長年背負い続ける至高の存在です。石丸幹二自身はトート閣下役として同舞台で直接芝居を交わしたわけではないものの、特別コンサートや音楽特番で同作の名曲をデュエットする機会があり、その完璧なハーモニーが「エリザベート共演」というキーワードとともにファンの記憶に強く刻まれる要因となりました。