心療内科や総合診療科の外来を訪れる患者の手記や問診記録からは、この不調がいかに日常生活のパフォーマンスを削いでいるかが如実に伝わってきます。都内のクリニックに勤務する総合診療医は、次のように現場の実態を語ります。
「『夕方になると顔が火照って仕事に集中できない』『手足は冷たいのに胸から上がサウナに入っているように熱い』という相談が、20代から50代まで幅広い層から寄せられています。血液検査やインフルエンザ・コロナの抗原検査を行っても炎症反応はゼロ。数値に異常が出ないため、職場や家族から『怠けているだけではないか』と誤解され、精神的に追い詰められて受診される方が非常に多いのが現状です」
大手SNSや知恵袋などのコミュニティ上でも、同様のリアルな叫びが無数に投稿されています。
「熱を測っても36.4度。それなのに頭がボーッとして、頭皮から熱気がモワモワ出ている感覚がある。アイスノンで冷やしても芯の熱が取れない」(30代会社員・SNS投稿より)
「冷房の効いた部屋にいるのに、背中と首の後ろだけがカイロを貼られたように熱い。自律神経外来で『典型的な交感神経過多による放熱不全』と言われてようやく腑に落ちた」(40代女性・コミュニティ掲示板より)
これらの声に共通しているのは、放熱不全による不快感に加え、「周囲に伝わらない孤独感」です。身体の異常感覚と医学的検査値の乖離こそが、当事者の不安をより増幅させる要因となっています。