なぜback numberの曲は「難しい」と言われる一方で、一部の楽曲は「カラオケ初心者向け」として推奨されるのでしょうか。その理由は、フロントマンである清水依与吏の卓越した音域構成とメロディ設計にあります。
音楽分析データおよびボイストレーニングの専門家による測定によると、清水依与吏の歌唱声域は概ね最低音lowF#(地声)から最高音hiE(裏声・フェイク含む)にまで達します。特にサビで頻出するmid2F(ファ)〜mid2G#(ソ#)付近は、一般的な成人男性が地声から裏声へと切り替わる「換声点(ブリッジ)」のど真ん中に位置します。この喚声点付近を力強く地声(ミックスボイス)で張り上げさせる楽曲が多いため、一般の歌い手は「苦しい」「声が裏返る」という壁に衝突するわけです。
しかし、中にはこの難所をクリアしやすい構造のナンバーがあります。一般に「歌いやすい曲」として支持されるナンバーには、明確な3つの共通要因が存在します。
- 最高音が男性の標準限界(mid2G以下)に抑えられている:無理なハイトーンを要求されず、喉を締め付けずに歌唱を維持できる。
- BPMが中庸で言葉の詰め込みが緩やか:『高嶺の花子さん』のように早口で母音を連続させる曲と異なり、ブレス(息継ぎ)のタイミングが明確に確保されている。
- 音程の急激な跳躍(オクターブ跳びなど)が少ない:メロディラインがなだらかで、日常の話し言葉のイントネーションに近い感覚で発声できる。
これらを満たす楽曲を選ぶことこそが、back numberをカラオケで気持ちよく歌いこなす最大の秘訣です。