価格の高騰に伴い、古着市場を震撼させているのがハイエンドなコピー品(フェイク)の存在です。現代の偽物は単なる粗悪なブートレグではなく、古着の特性を逆手に取った悪質な加工が施されています。
近年横行している手口が、「ヴィンテージの無地Tシャツに後からプリントを施す手法」です。1980〜90年代の無地(ブランク)USA製Tシャツを安価で仕入れ、そこに当時のシルクスクリーンの版を起こしてプリント。さらにサンドペーパーでの擦り加工やオゾン脱色、薬剤による経年退色の再現を行い、数千円の無地Tシャツを10万円超のヴィンテージに偽装してフリマアプリ等へ流し込む事例が相次いでいます。
こうした巧妙な偽物を見抜くためのチェックポイントは以下の通りです。
- コピーライト表記の解像度:プリント裾やモチーフ脇に小さく入る「©198X 3D EMBLEM」や「©HARLEY-DAVIDSON」の極小フォントを確認。本物は極小文字でも輪郭がシャープですが、偽物はスキャンして版を起こすため、文字の角が丸まっていたり潰れて判読不能になっています。
- プリントインクの経年変化:本物は数十年の歳月を経てインクがボディのコットン繊維に沈み込み、細かなひび割れ(クラック)が発生します。後刷りの偽物はインクが生地の上に不自然に乗っかっており、ゴムのような弾力や油性インク特有の異臭が残っています。
- タグの縫い直し痕(フランケンシュタイン):高額なタグだけを別の安物Tシャツから切り取り、偽物ボディへ移植する手口。首元リブの内側をめくり、ステッチの色が周囲と違わないか、ミシンの針穴が二重に開いていないかを厳重に確認してください。