住宅環境によって気流の動きは大きく変化します。ここでは日本の都市部に多い間取りを想定した具体的な配置パターンを提示します。
一人暮らしワンルームの配置例(6〜8畳・長方形)
一人暮らしワンルームの配置例において頻発する失敗は、ベッドやデスク、大型テレビなどの家具が気流を遮断しているケースです。ワンルームではエアコンの設置位置がベランダ側か玄関側の壁上に固定されていることが大半です。
この場合、扇風機は「エアコンの対角にある部屋の隅」に置き、エアコンに向けて上向き(角度をつけられる限界まで上)に送風します。狭い空間では壁面が気流のガイド役となるため、壁沿いに風を滑らせて部屋全体を一周させる「渦巻き状の気流」を作るのが最も効率的です。ベッドの上に直接冷気を落とさず、室温全体を均一に下げられるため、夏場の冷えすぎによる体調不良(いわゆるクーラー病)の防止にもつながります。
L字型LDK・リビングダイニング(12〜18畳)
広めのLDKで問題になりやすいのが、エアコンの風が届かない「死角エリア(キッチンやダイニングの奥)」の存在です。ここでは扇風機を「気流の中継地点(リレーポイント)」として配置します。
リビングのエアコンから直線的に吹き出された冷気を、L字の曲がり角に置いた扇風機で直角に曲げ、ダイニングテーブル側へと送り込みます。この中継配置を行うだけで、これまでエアコンの設定温度を24℃まで下げなければ冷えなかったダイニングが、27℃設定のままでも十分に涼しく保てるようになります。