12星座の順番を確認すると、カレンダーの1月生まれである山羊座や水瓶座ではなく、なぜか3月下旬の「おひつじ座」がトップバッター(第1宮)に位置づけられています。この配置に長年疑問を抱いていた読者も多いはずです。
その背景には、古代バビロニアや古代ギリシャから受け継がれた季節と生命の循環サイクルが存在します。古代の人々にとって、暗く厳しい冬が終わり、昼と夜の長さが同じになる「春分」こそが、草木が芽吹き万物が活動を再開する真の「1年の始まり(元日)」でした。天文学的にも、天の赤道と黄道が交差する春分点を起点(黄経0度)とし、そこから黄道を30度ずつ12等分して割り当てたのが現在の「黄道十二宮(サイン)」の成り立ちです。
おひつじ座が12星座の長男・長女として「パイオニア」「開拓者」「純粋なエネルギーの塊」と称されるのは、この春の訪れとともにゼロから世界を立ち上げる始原の熱量を一身に背負っているからに他なりません。