「秋が近づいて気温が下がってきた」「台風が迫っている」「木につけたままでは鳥や害虫の被害に遭いそう」という場合に最も有効な手段が、トマトを赤くする方法まとめの中でも絶大な即効性を誇る「早採り室内追熟」です。
収穫のタイミングを見極める最大の基準は、トマトの青い実の収穫時期です。真っ青でツヤがなくカチカチの未熟果を収穫しても追熟は成功しません。狙うべきは、果頂部(お尻の部分)がほんのり白っぽくなり、わずかにピンク色の兆候が見え始めた「ブレーカー期(変色開始期)」の実です。この段階に達していれば、果実はすでに内部で独立した成熟サイクルに入っており、株から切り離しても自力で赤くなる能力を備えています。
室内で確実に、かつ短期間で真っ赤に仕上げる決定打が、エチレンガスによる追熟です。植物の成熟ホルモンであるエチレンガスを充満させることで、リコピン合成を一気に加速させます。その具体的な手順は以下の通りです。
- 密閉袋を用意する:紙袋またはポリ袋を用意し、収穫したトマトを入れます。
- リンゴやバナナを同封する:トマトの追熟とリンゴ活用法の真髄はここにあります。追熟中のリンゴ(特に王林やふじなど)や熟したバナナは、大量のエチレンガスを放出します。これを1玉トマトと一緒に入れます。
- 常温の冷暗所で保管する:直射日光の当たらない15℃〜20℃前後の風通しのよい室内に置きます。
絶対に避けるべき重大な禁忌が「追熟前のトマトを冷蔵庫の野菜室に入れてしまうこと」です。10℃以下の低温環境に置かれたトマトは低温障害を起こし、リコピンを合成する代謝系が完全に破壊されます。一度低温障害を起こしたトマトは、二度と赤くならず、味も抜けてブヨブヨに腐敗してしまいます。必ず常温で管理し、完全に真っ赤に色づいてから冷やして食べるのが鉄則です。