鳥取市において人口減少の歯止めがかからない最大の背景には、出生数と死亡数の差による「自然減」と、転出入のアンバランスによる「社会減」が同時に進行している構造問題があります。
第一の要因である自然減では、年間出生数が1,000人台前半まで落ち込む一方、高齢化に伴う死亡数は2,500人規模に達しており、年間でおよそ1,000人以上の自然減少が恒常化しています。
第二の要因である転入転出の社会増減においては、高校卒業後の大学進学や新卒就職のタイミングである18歳〜24歳の若年層流出が際立ちます。鳥取市内にも鳥取大学や公立鳥取環境大学といった高等教育機関が存在するものの、京阪神エリアや東京圏への進学・就職希望者が多く、転出超過の主因となっています。
さらに「鳥取県全体の人口が全国最下位である理由」とも重なる点として、山陰エリア特有の大規模製造業やIT・情報通信産業の本社機能の少なさが挙げられます。地元で希望する職種やキャリアアップの選択肢が限られていることが、若年層の定着を阻む大きなハードルとなっています。