山上被告の生い立ちは、かつて裕福だった家庭がカルト宗教によって徹底的に破壊されていく過酷なものでした。奈良県内の有数の進学校を卒業するなど優秀な青年期を過ごしていましたが、父親の自死をきっかけに母親が旧統一教会へ急速に傾倒していきました。
母親は生命保険金や不動産の売却益など、累計で1億円を超える巨額の献金を行い、2002年に自己破産へと追い込まれました。家庭環境は困窮を極め、大学進学を断念した山上被告は海上自衛隊へ入隊。自衛隊在隊中には、残された兄や妹に自らの死亡保険金を残そうと自殺未遂を起こすなど、若年期から絶望の淵に立たされていました。
その後、小児がんを患い失明していた実兄が自死を遂げたことで、教団への復讐心は決定的なものとなりました。ツイッターの投稿内容にも、病に苦しむ兄への思いや、家庭を顧みず教団に通い続けた母親へのやり場のない怒りが繰り返し吐露されています。