かつてのニコニコ動画カルチャーで愛されていた音声が、なぜ令和のショート動画シーンで再び特大のトレンドとなったのか。その最大の要因は、TikTok音源としての「使い勝手の良さ」と「強烈なフック」にあります。
数秒で視聴者の指を止めなければならないショート動画において、冒頭で再生される「こんにちは初音ミクだよ」という高音の挨拶は、抜群のアテンション効果を発揮しました。この音源が一度アップロードされると、以下のような多ジャンルのクリエイターたちが一斉に動画のBGMとして採用し始めます。
初音ミクのコスプレを披露する変身動画のイントロとして使われるだけでなく、自作イラストのメイキング動画、さらにはまったく関係のない日常のハプニング映像やペット動画に「シュールなBGM」として重ねる投稿が急増しました。音声の持つ独特の脱力感とテンポの良さが、アルゴリズムの波に乗ってタイムラインを席巻したのです。