本作の誕生は、当時のトップクリエイターたちが結集した必然の結晶でした。郷ひろみにとって通算50枚目のメモリアルシングルとして企画され、制作陣には80年代歌謡界の黄金期を牽引した作詞家・売野雅勇氏と、作曲家・井上大輔氏が抜擢されました。
売野氏の手記や当時の制作関係者の証言によると、作詞作業は国鉄側の提示した「エキゾチック・ジャパン」という強烈なキーワードをいかに歌謡曲へ落とし込むかという極限の試行錯誤から始まりました。従来の国鉄キャンペーンソング(後述の『いい日旅立ち』など)が漂わせていた「哀愁」「孤独」「郷愁」といったウェットな世界観を完全に払拭し、「きらめくネオン」「都市のスピード感」「大人の洗練された恋愛」をテーマに据える大転換が図られたのです。
歌詞の中では、「見つめ合う 視線のレーザー・ビーム」「胸のざわめき 止められない」といった近未来的な言葉が連続し、高度経済成長を経てバブル経済へと向かう日本の高揚感を的確に捉えています。これに井上大輔氏が書き下ろした、ブラスセクションが激しく唸るファンキーで疾走感あふれるディスコ・ビートが融合。郷ひろみのトレードマークである情熱的なボーカルと、ジャケットを脱ぎ着するキレのある激しいダンスパフォーマンスが合わさることで、テレビ画面から飛び出すような圧倒的エネルギーを放つ名曲が完成しました。