パートナーシップ相談の現場や各種SNS(Xや知恵袋など)において、交際2〜3年目のカップルから最も多く寄せられるのが「相手へのドキドキ感が消えた」「以前のように好きかどうかわからない」という悩みです。近年では若年層を中心に、些細な言動をきっかけに好意が一気に冷え込む「蛙化現象」といった言葉も定着しました。
しかし、実際のカウンセリング事例や意識調査のデータを精査すると、この「冷め」の多くは愛情の消滅ではなく、脳内麻薬とも呼ばれるドーパミンの過剰分泌が通常値に戻ったサインに過ぎません。
「付き合い始めの全能感に満ちた高揚感が消えたことを『愛がなくなった』と誤認し、新たな刺激を求めて別れを繰り返してしまう」――こうしたケースは後を絶ちません。初期の熱狂が鎮静化し、前頭前野の機能が回復したことで、相手の等身大の姿(食事のマナー、金銭感覚、感情の起伏など)が客観的に見えるようになった状態は、関係が破綻したのではなく、「幻影の恋」から「現実の愛」へと進むための必須のステップなのです。