JTの飲料史を語る上で、絶対に外せないのが「桃の天然水」である。1990年代末、歌手の華原朋美を起用したテレビCMは大ブームを巻き起こした。彼女が可憐な笑顔で放つ「ヒューヒュー」というフレーズは流行語となり、桃天(ももてん)の略称で若者を中心に爆発的な売上を記録した。
当時、透明でありながらしっかりとした果実感を楽しめる「フレーバーウォーター」というジャンルは非常に新鮮だった。水感覚でゴクゴク飲めるスッキリとした甘さは、清涼飲料水業界に新たなトレンドを打ち立てたといっていい。桃の天然水は単なる商品を超えて、平成のポップカルチャーを象徴する文化アイコンとなったのだ。