常に数珠を念じ、ポロポロと涙を流しながら合掌する姿は、初見の者に強い異様さを抱かせる。だが、その涙は己の不幸を嘆くものでも、弱さの表れでもない。理不尽に命を奪われた幼子たちへの深い哀悼であり、惨劇を生み出す鬼という存在への哀れみと激怒の結晶なのだ。
寺での出来事以来、彼は他者を容易に信用しない慎重な性格となった。主人公の竈門炭治郎に対しても、当初は疑念の目を向けていた。しかし、地獄のような訓練や実戦の中で炭治郎が見せた揺るぎない覚悟と誠実さに触れた時、悲鳴嶼は固く閉ざしていた心を開く。不器用ながらも若き隊士たちを命がけで温かく見守る彼の姿は、多くのファンの胸を熱くさせた。