国内における農薬リスクの防波堤となっているのが、残留農薬ポジティブリスト制度だ。基準が設定されていない農薬が一定量を超えて検出された場合、原則として販売が禁止される。農林水産省も国内農業の保護と安全確保の観点から注視しているが、海外の生産現場との温度差は大きい。
輸出国の農場では、日本では使用が禁止されている、あるいは制限されている農薬が日常的に散布されているケースがある。収穫後にカビや害虫を防ぐ目的で散布されるポストハーベスト農薬のリスクも消えていない。他国の規制緩和の動きと日本の安全基準との間に生じるギャップが、目に見えない脅威となって食卓に迫っている。