プロジェクトの核を成すのは、第120回直木賞を受賞した金字塔『王妃の離婚』と、デビュー作として読書界に鮮烈な衝撃を与えた『傭兵ピエール』の濃密な世界観だ。中世フランスを舞台に、政治的企みと一筋縄ではいかない人間の業を描いたこれらの作品は、海外の映像製作者にとっても極めて刺激的な題材である。
近年のグローバルな歴史劇ドラマ市場では、単なる爽快なヒーロー物ではなく、陰謀や社会構造のリアルを描くダークで奥深い作品が求められている。『傭兵ピエール』に見られるような、泥臭い戦乱のリアルと重厚な叙事詩の融合は、まさに現代の世界的なトレンドと完全に合致していると言えるだろう。