この噂が日本国内で根強く残ってきた背景には、海外発のフェイクニュースや悪質なデマの存在がある。過去に海外の風刺系ニュースメディアが「医療研究のために睾丸を買取中」という嘘の記事を掲載した際、それが日本のSNS上で機械翻訳され、文脈を無視して広まってしまった歴史がある。
さらに、映像作品が観客に与えた強いインパクトも影響している。かつて阪本順治監督が手掛けた映画『闇の子供たち』をはじめ、途上国における児童買春や闇の臓器売買の惨状を描いた作品は人々に強いショックを与えた。また、Netflixなどのストリーミングプラットフォームで配信される海外のノンフィクションやドキュメンタリー番組において、違法取引の闇が度々取り上げられる。こうした衝撃的な映像体験がネット上のデマと混ざり合い、「裏ルートなら高額で取引されているかもしれない」という恐ろしい誤解を生み出す土壌となったのだ。