Safariの基盤技術であるWebKit(ウェブキット)は、長年にわたりWeb標準の進化を牽引してきた。創業者スティーブ・ジョブズ(Steve Jobs)が提唱した「余計な要素を排除し、コンテンツそのものに没入させる」という設計思想は、現在のレンダリングエンジンにも深く受け継がれている。しかし、Webアプリケーションの高機能化に伴い、フルスクリーンAPIの挙動は複雑さを増している。
現CEOのティム・クック(Tim Cook)率いる体制のもと、セキュリティとプライバシー保護が強化されたことで、スクリプトによる無制限な全画面化には制限が設けられた。ウェブブラウザ業界全体がユーザーの意図しない全画面遷移(フィッシング詐欺などの悪用)を防ぐ仕様へ舵を切った結果、一部のWebサイトや動画プレーヤーでフルスクリーン化が意図通りに動作しない現象が生じているのだ。