梅雨入りから真夏(6月〜8月)にかけて、原産地が地中海沿岸であるシクラメンにとって日本の「高温多湿」は最大の試練となる。夏越しには性質の異なる2つの管理ルートが存在するため、株の状態や栽培環境に合わせて選択する。
ルート1:初心者におすすめの「休眠法」
5月中旬以降、気温上昇に伴って葉が黄色く枯れ始めた株に適した手法。水やりを段階的に減らし、最終的に完全に葉を枯らして球根だけの状態で夏を越させる。
6月〜8月の間は完全断水(一切水を与えない)とし、直射日光と雨が当たらない、風通しの良い北側の軒下や日陰に放置する。球根の活動が完全に停止しているため、過湿による腐敗リスクを最小限に抑えられる点が最大のメリットである。
ルート2:大株に仕立てる「非休眠法」
初夏になっても緑の葉が多く残っている健康な株向けの管理法。葉を残したまま活動を継続させ、秋以降の開花を早める狙いがある。
直射日光を避けた涼しい半日陰(遮光率50%程度)に置き、土が完全に乾いたタイミングで早朝または夕方の涼しい時間帯に少量の水を与える。蒸れを防ぐため、常に風通しの良い環境を維持し、肥料は真夏の間ストップする。