古典単語としての「をかし」は、文脈によって豊かな表情を見せます。代表的な意味合いと例文を押さえておくと、読解の精度が格段に上がります。
1つ目は「風情がある・趣がある」用法です。『徒然草』にも見られるように、季節の移ろいや自然の景観に対して使われます。
2つ目は「興味深い・面白い」用法です。人物の機転の利いた受け答えや、珍しい出来事に対して「それは知的に面白い」と評価する際に用いられます。
3つ目は「容姿が美しい・愛らしい」用法です。整った容貌や洗練された装いを賞賛する文脈で登場します。
類語としては、知的な興の乗る様子を表す「あな面白(おもしろ)」、心が惹かれて見たくなる「ゆかゆかし」、新鮮な感動を伴う「めづらし」などが挙げられます。いずれも、人間の能動的な知的好奇心に根ざした言葉です。