「なぜベジータに入れるだけで、しなびかけた葉物野菜がみずみずしく蘇り、刺身や生肉のドリップが出ないのか」。家電量販店の店頭やネット上のレビューでも頻繁に投げかけられるこの疑問に対し、東芝の技術開発陣が導き出した答えは「湿度コントロール」と「微小氷結晶の形成技術」にあります。
東芝ライフスタイルが公開している製品技術データによると、「もっと潤う 摘みたて野菜室」は、1日に20回以上ものうるおい冷気を庫内へ送り込み、湿度約95%以上の高湿度環境を常時維持する構造を採用しています。一般的な冷蔵庫の野菜室では、冷却器からの乾燥した冷気によって庫内湿度が70%前後にまで低下し、野菜自体の水分が奪われて萎縮が進みます。対してベジータは、特殊なモイスチャーフィルターとツイン冷却システムを駆使し、野菜が呼吸する密閉空間を作り出すことで、収穫直後のような状態を最長10日間キープする環境を実現しています。
さらに見落とされがちなのが、チルド室の「氷結晶チルド」機能です。東芝の公式発表資料および家電ライターらの実証実験でも明らかなように、この機能は食品の表面に「氷の極薄保護膜(氷結晶)」を意図的に生成させます。マイナス温度帯でありながら肉や魚の細胞を破壊せず、凍結によるドリップの流出と酸化を極限まで食い止める仕組みです。しかし、工場出荷時の初期設定では通常のチルドモードに留まっているモデルが多く、「買ったまま使っているため、最先端の氷結晶モードの恩恵に浴していない」というユーザーが後を絶ちません。