全国の有段者や道場指導者への聞き取り調査において、初心者が着崩れを起こす最大の原因として挙げられたのは「道着の帯の結び方の甘さ」と「腰板の浮き」でした。
袴を履く前に着用する上着(道着)の胸元や裾がだらんと広がっていると、どれほど袴の紐を強く締めても内部から滑り落ちてしまいます。道着の内紐・外紐をしっかりと結び、背中の余分なたるみを左右に逃がしてから袴を履くことが剣道の袴の着崩れ防止における必須プロセスです。
また、腰板が背中から浮いてしまう現象は、前紐の締め付け位置が胸に近すぎる(高すぎる)か、後紐を締める際に背筋を反らせていないことが主因です。着装時はあごを引き、下腹に力を入れた状態で腰板を背中のくぼみに押し当てる感覚を持つことで、背筋が自然と伸び、凛とした立ち姿が生まれます。