蜘蛛は世界中に4万種以上が存在すると言われ、古今東西の神話や伝承において極めて重要な役割を果たしてきました。お尻から分泌する極細の糸で複雑精緻な巣を編み上げる姿から、多くの古代文明において蜘蛛は「運命を紡ぐ者」「世界の創造主」として崇められてきた歴史があります。
ネイティブアメリカンの伝統的なお守りである「ドリームキャッチャー」も、悪夢を網で捕らえ良い夢だけを通す蜘蛛の巣の構造から着想を得たものとして知られています。また、蜘蛛の「8本の脚」は宇宙の均衡やバランスを維持するシンボルとみなされる一方、ヨーロッパ圏では中世のペスト流行やクモ恐怖症(アラクノフォビア)の影響から「死・不運・危険の予兆」として恐れられてきた経緯もあります。
このように、蜘蛛の巣というモチーフ自体が「創造と破滅」「守護と罠」という表裏一体の強いエネルギーを宿しており、タトゥーカルチャーにおいてもその両義性こそが最大の魅力として愛され続けています。