近年、京都や金沢などの歴史都市のみならず、首都圏の密集住宅市街地においても「うなぎの寝床」型の敷地を活かした間取りリノベーションが注目を集めています。かつては「暗い・寒い・使いにくい」と敬遠されがちだった物件が、最新の設計手法によって極めて洗練された空間へと生まれ変わっています。
リノベーション設計における主要なアプローチは以下の3点に集約されます。
- センターコート(光庭)の再構築:建物の中心部にガラス張りの吹き抜け空間を設け、1階から最上階まで光を落とし込むとともに、視覚的な広がりを演出。
- スケルトン階段とスキップフロア:視線を遮らないストリップ階段を採用し、段差を活かしたスキップフロアで廊下面積を削ぎ落とし、有効居住スペースを拡張。
- 温熱環境の劇的改善:古民家特有の「冬の底冷え」を解消するため、内断熱工法や高断熱ペアガラスサッシ、床暖房を導入し、伝統美と高気密・高断熱を両立。
こうした手法により、カフェ併用住宅やコワーキングスペース、デザイン性の高い宿泊施設として再生される事例が相次いでおり、不動産市場における価値の再定義が進んでいます。