のし袋を選ぶ際、デザインや水引の種類に悩む方が少なくありません。一般的な慶事と神道の儀礼には、どのような使い分けが存在するのでしょうか。
「紅白蝶結び」が基本となる理由
初穂料を包むのし袋の水引は、原則として「紅白の蝶結び(花結び)」を選びます。蝶結びは「ほどいて何度でも結び直せる」ことから、子どもの誕生・成長や安産、家内安全など、何度あっても喜ばしいお祝い事に適しています。
一方で、結婚式や快気祝いに用いられる「結び切り」や「あわじ結び」は「一度きりであってほしいこと」に限定されるため、一般的な神社祈祷では蝶結びを選ぶのが標準です。なお、「厄払いは一度で終わってほしいから結び切りではないか」という疑問の声もありますが、厄払いは人生の節目を無事に乗り越える感謝と加護を願う神事であるため、神社界では紅白蝶結び、またはシンプルな白封筒で納めるのが定着しています。
白封筒(無地・郵便番号欄あり)は失礼にあたるのか?
急な参拝や日常的な祈祷の際、「水引付きの豪華なのし袋がない」という事態が起こり得ます。実際のところ、神社庁や各神社の社務所では「無地の白い和封筒(白封筒)」を使用することを完全に認めています。
金額が5,000円〜1万円程度であれば、仰々しい水引付きのし袋よりも、清潔な白封筒に「御初穂料」と書いて納める方がスマートであると捉える神職も多く存在します。ただし、郵便番号欄が赤く印刷された市販の白封筒は、本来郵便用であるため、可能であれば「郵便番号枠のない無地の白封筒」を用意するのが礼儀にかなっています。万が一郵便番号欄がある封筒を使う場合でも、受取を拒否されることはありませんが、枠内に郵便番号を、左側に住所氏名を丁寧に書き入れましょう。