現在でこそ誰もが認めるスーパースターですが、その20代前半は決して順風満帆なエリートコースばかりではありませんでした。高校卒業後、長崎の地元企業に一度就職したものの、音楽への夢を捨てきれずにわずか数か月で退職。中古のバイクとギターだけを抱えて上京したという逸話はファンの間でも有名です。
上京後は材木店などでアルバイトを掛け持ちしながら、狭いアパートで曲作りに没頭する日々を過ごしました。デビューシングル『追憶の雨の中』のリリース時も、決して華々しいヒットチャート上位発進ではなく、ライブハウスの客席が埋まらない苦悩を味わっています。5枚目のシングル『Good night』(1992年)がドラマタイアップでヒットするまで、地道なライブ活動と営業を積み重ねていたのです。
また、彼の人間的魅力を語る上で欠かせないのが、『オールナイトニッポン』をはじめとする深夜ラジオで見せた飾らない素顔です。彫刻のような美青年というパブリックイメージを恐れず、軽妙な下ネタや故郷・長崎弁丸出しのトークを展開。この「完璧な外見と、親しみやすく泥臭い内面」の絶妙なギャップこそが、男性リスナーすらも熱狂的な味方につけた最大の要因でした。