SNSから登場したクリエイターの多くが、ブームの終息とともにメディアから姿を消す厳しい現実があります。その中で、なぜ那須ほほみは第一線で躍進し続けることができているのか。ここには現代メディアにおけるタレント価値の転換モデルが存在します。
メディア心理学の観点において、SNSの「バズ」は短期間で強烈な認知を獲得する反面、消費スピードが極めて速いという副作用を持ちます。この「消費の罠」を回避するためには、認知を獲得した直後に「代替不可能な専門技能(=演技力、ランウェイでの表現力)」へと価値の軸足を移す必要があります。
那須ほほみは、自身の武器であった「博多弁の可愛らしさ」に依存し続けることなく、スターダストプロモーションという伝統ある俳優育成環境のもとで愚直にレッスンを重ね、現場での信頼を積み上げてきました。親しみやすいSNSのキャラクターと、スクリーンで見せるプロの佇まいとの間に健全な「心理的境界線(バウンダリー)」を引いたことこそが、彼女が息の長い表現者として支持される最大の勝因です。