多くのメリットを持つホットタオルですが、皮膚科学の観点からは「誤った頻度や温度で行うと、かえって肌のバリア機能を破壊する」という盲点が存在します。良かれと思って毎日実践した結果、深刻な乾燥肌や肌荒れを引き起こしてしまう事例は少なくありません。
皮膚の最外層にある角質層は、皮脂膜、細胞間脂質(セラミドなど)、天然保湿因子(NMF)によって潤いを保っています。しかし、高温のスチームを頻繁に当てすぎると、肌に必要な油分まで溶け出して蒸発し、角質細胞の結合が緩んで水分保持能力が低下します。
皮膚科医やスキンケア専門家が推奨する適正頻度は「週に1〜2回、夜のスペシャルケア」です。毎朝毎晩行うような過剰な使用は避けるべきです。
また、ネット上で散見される「ホットタオルの後に氷水や冷水で冷やして毛穴を引き締める」という俗説にも注意が必要です。急激な温度変化は毛細血管を傷つけ、赤ら顔(毛細血管拡張症)の原因になります。ケア終了後は、常温〜人肌程度のぬるま湯で洗い流し、タオルを外してから1分以内にセラミドやヒアルロン酸を含む保湿アイテムで水分と油分を密閉することが鉄則です。