エアコンの運転中、室内機内部の熱交換器(アルミフィン)では空気が急速に冷却される過程で結露水が発生します。この結露水は「ドレンパン」と呼ばれる受け皿に溜まり、屋外へと伸びる「ドレンホース」を通じて重力で自然排水される構造になっています。
気密性の高い現代の住宅(マンションや高気密・高断熱戸建て)においてキッチンの換気扇や浴室乾燥機、24時間換気システムを強運転させると、室内の空気が強制的に屋外へ排出され、室内が外気よりも気圧の低い「負圧(ふあつ)状態」に陥ります。密閉された室内は外気を取り込もうと引っ張る力が働くため、外と直結している唯一の細い抜け穴であるドレンホースから外気を猛烈な勢いで吸い上げ始めます。
このドレンホースの逆流が発生した際、ホース内やドレンパンに溜まった排水の中を外気がボコボコと泡立てながら通過します。ストローの底に残ったジュースを強く吸い上げたときに鳴る音と全く同じ流体力学的現象が、室内機の内部で「ポコポコ」「トクトク」という反響音として響き渡っているわけです。
窓を開けると消える理由もここにあります。窓をわずか1〜2cm開けるだけで外気の流入経路が確保され、室内の負圧状態が一瞬で解消されるため、ドレンホースからの空気吸引がピタリと止まります。また、換気扇を回していなくても、強風や雨の日にホースの排出口へ直接突風が吹き込むことで、同様の押し込みによる気泡破裂音が発生するケースも確認されています。