「実はお米の洗い方ひとつでご飯の旨味が劇変するのをご存知ですか?ゴシゴシ研ぐのはNG?最初の水切りが決め手となる決定的な理由や、老舗料亭直伝の極意を徹底解説!」という問いに対する調理科学的な答えは、乾燥した米が持つ「吸水特性」に隠されています。
精米された白米は水分含有量が約14〜15%程度に乾燥しており、水に触れた瞬間から猛烈な勢いで水分を吸収し始めます。特に最初の10秒間の吸水スピードは凄まじく、洗米全体の吸水量の約6割がこの最初の一瞬に集中します。つまり、ぬかが溶け出した最初の濁り水の中に米を長く浸したままにしておくと、米自らがぬかの臭気成分を芯まで吸い込んでしまい、どれだけ後から丁寧にすすいでもぬか臭さを防ぐ最初の水切りを怠ったダメージを取り戻すことはできません。
一流の料理人が実践する老舗料亭直伝の米の研ぎ方は、以下の3ステップに集約されます。
まず第1ステップとして、ボウルに張ったたっぷりの冷水に一気に米を投入し、2〜3回大きく底からかき混ぜたら、ためらわずに即座に水を捨てます。この間、わずか5〜10秒です。第2ステップでは、水を切った状態のボウルの中で、指先を泡立て器のように軽く広げ、シャカシャカとリズミカルに20回ほど円を描くようにやさしくかき混ぜます。米同士が軽く擦れ合う程度の水圧と摩擦で十分です。最後に第3ステップとして、再び注水して濁り水を捨てるすすぎを2〜3回繰り返します。水が完全に透明になるまで洗うと米の旨味成分(グルタミン酸や糖質)まで流出してしまうため、「うっすらと底が見える程度の半透明」で止めるのが極上の美味しいご飯の炊き方における鉄則です。