1978年版『西遊記』の熱狂を語る上で欠かせないのが、ロックバンド・ゴダイゴ(GODIEGO)による音楽の存在です。オープニングテーマ「Monkey Magic」とエンディングテーマ「ガンダーラ」は、当時のドラマ音楽の概念を根底から覆しました。
当時、日本のゴールデンタイムのテレビドラマで全編英語詞の主題歌(Monkey Magic)を採用することは、極めて冒険的な試みでした。しかし、タケカワユキヒデの洗練されたメロディとミッキー吉野の卓越したアレンジ、シンセサイザーを大胆に取り入れたスペーシーなサウンドは、特撮とファンタジーが融合した世界観と完璧に合致しました。
オリコンチャートにおいて「ガンダーラ」は最高位2位を記録し、累計売上160万枚を超えるミリオンセラーを達成。「Monkey Magic」も大ヒットし、オリコンのベスト10内にゴダイゴの楽曲が同時にランクインし続けるという空前のブームを巻き起こしました。ドラマの劇伴(サントラ)アルバム『西遊記』もLPチャートで長期にわたり首位を独走するなど、音楽マーケットにも絶大な影響を及ぼしました。
さらに本作は、日本国内にとどまらず海外でも熱狂的な支持を集めました。BBC(英国放送協会)が英語吹き替え版『Monkey』として放送を開始すると、イギリスの子どもや若者の間で爆発的なカルト的人気を獲得。オーストラリアやニュージーランド、南アフリカなどでも繰り返し再放送され、現地のポップカルチャーに多大な影響を与えました。イギリスのロックバンド・Gorillazが本作をモチーフにしたプロジェクトを展開するなど、世界基準のカルチャーアイコンとして定着しています。